2009年08月17日

『僕と彼女の×××』第50話


月刊コミックブレイド アヴァルス 9月号 [Amazon] 掲載
『僕と彼女の×××』(著者:森永あい)
第50話

様子がおかしいことを千本木に問い詰められるあきら。機械が直ったことを察した 千本木は思いの丈を伝えてあきらを止めようとするが、あきらの元に戻りたい という意志は固かった。あきらの気持ちがわかった千本木はあきらを見送ってしまう。 家に戻りついに二人が元に戻る時が来た。今までのことを思い出すあきらや周りの人々。 元に戻るためのボタンを押す瞬間、千本木が駆けつけあきらは装置を外してしまう…!





いやーもうどこから語ったものか。上のシーンなんかはもう完全に千本木の真面目な 告白ですよね。ここまで冗談めいた言い方をしてた千本木もついに本気になったという 感じで。今まで敢えて言ってこなかったけどこの作品が言うならば擬似BLというものを 構造的に持っていて、でも完全にそのラインまでには行かないバランスが存在してた。 個人的には最終的にそうなる(あきらが菜々子の姿のまま千本木とくっつく)のも十分 あり得るだろうとは思ってましたが、本格的にその流れっぽいですねえ。

個人的な意見としてはそれに至るまでには一応、あきらが菜々子に対してある種のけじめを つけないといけないんじゃないかなーと思ってたりするわけです。菜々子は客観的には あんまり魅力がないキャラクターですが、それでもあきらは惚れていたわけで、 その菜々子に幻滅するなり、この人とは自分は合わないなーと悟るなりして区切りを つけようよと。つまり本当に好きって思える人はどういう存在なのか分かろうよと。 まあここらへんは自分が入れ替わったもの同士の絡みが好きっていう部分があるから 言ってるとこもあるんですが。

この物語で今の入れ替わった状態をどうにかしたいと思ってるのはあきらだけなんですよね。 周りの人間は知ってる知ってないに関わらず今の状態がいいと感じてる。あきらの家族さえも。 唯一同情してくれてた菜々子父も本音でいえばこの状態が悪くないと感じはじめてる。 だからあきらが今の状態を受け入れればこの物語は本質的に終わるんです。その部分を 堅持したままここまで続けてきたのは本当にわかってるなあと思います。でもここで 元に戻るしろ戻らないにしろそこのとこに白黒をつける場面に来たわけですよ。





勝手知ったる元の体に戻りたいというのは嘘じゃないだろうが、千本木があきらのことを 想ってたというのをあきらは無視できなかった。その先のことを考えたのかはわからないけど ともかく装置を外してしまって、そこで押されるボタン…と、これはかなり怖い引き。 典型的な「さらにバラバラに入れ替わるオチ」の流れなんですよねこれ(笑)。8年近く続いて じっくりギャグを交えつつも心情的な面も丁寧に紡いできた作品でまさかそんなオチがついて しまうんだろうか、という不安と、森永あいという作家ならやってもおかしくない(笑)と いうものがあって。まったく次の号を見るのが怖いぜ…。

posted by クロエ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(1) | コミック作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする