2014年04月11日

TSF史を振り返る 1997〜1999年くらいの話


前回の記事

ネット以前のTSF作品に傾倒する人間にとって何が不満であったか、といえば「その楽しみを誰かと共有できないこと」でした。

そこに登場したのがインターネットです。

といっても初期のインターネットは誰もが手探り。学術的なサイトや日記メインのサイトはそれなりにありましたが趣味に特化したサイトというのはほとんどありませんでした。あってもテキストと画像をなんとなく貼ってみた程度のサイトがあればいいような状態。それにgoogleなんていう気の利いた検索サイトもないため求めるものがあるかどうかもわからない、という状態でした。

インターネット以前にそれまでもネットワークを駆使したシステムというのもありパソコン通信などのサービスもありましたが自分はそちらは利用はしていませんでした。少しずつ時間が経ち画像も扱えるインターネットに少しずつ移行しようとしていたわけです。たまたまそんなある時にニュースグループの「fj」の漫画などのコミュニティに触れる機会があり、何気なく聞いてみたわけです。

「『転校生』とか人が入れ替わっちゃう作品あるじゃん。ああいうのの情報扱ってるHP(※)あったりしないかな。」

(※今だとサイトみたいな言い方だと思うんですが、当時はホームページ(HP)って 言うことが多かったと思います。)

新しいメディアだからそういう物好きもいるのかもしれないなーという何気ない思いつきと、顔の見えない気軽さから一応がっつく様子は殺しつつ書き込んだわけです。
そうしたら来たんですね。返事が。

「『八重洲 性転換の館』ってHPがあるよ。そういうのリストにまとめてる。」

!?
これは本当に衝撃でした。返事が返ってくるとは思ってなかったくらいの心持ちだったのにまさにそのものズバリがあるという話なわけです。
そして訪れたのが『八重洲 性転換の館』(現・八重洲 メディアリサーチ)でした。


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緑の背景を基調にしたそのサイトはまさに圧巻でした。
私自身そういった作品を楽しみ自分の知らない作品があるなら探したいというコレクター気質のある人間だったので、同じ志を持った人間が持っている情報を共有しリスト化したものがそこにあることに驚きました。またそれらをテーマにした作品の創作を後押しする「少年少女文庫」の存在個人的には今でもたまに読み返す管理人の八重洲さんの性転換作品を扱ったコラムなど。まさに性転換作品のパイオニアにして総本山というサイトでした。

そして、自分は入れ替わり作品に特に惹かれる人間だったので、八重洲さんのところから リンクされていたサイト「てっつ庵」に導かれることになるのです。 こちらは管理人のてっつさんが作成されていたどちらかといえば個人サイトなのですが 「入れ替わり作品に特化したリスト」を作成されていたのです!!自分の中ではてっつさんの方によりシンパシーを感じ、どちらかというとてっつさんの方に傾倒していったわけです。


tettu.jpg


これらのサイトに出会えて思ったこと。それは

こういう趣味を持っていたのは自分だけじゃなかったんだ!」

ということでした。

前の記事でも書きましたが、狭すぎる趣味ゆえにリアルでは共感する人間と出会うことが出来ないという悩み。それが一気に解決されたわけです。

(続く)

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2014年04月05日

TSF史を振り返る ネット以前


今ではインターネットは当たり前にインフラにまで成長しましたが、日本で本格的にサービスとして利用できるようになったのは早く見積もっても1995年頃でした。便利なものとして活用出来るようになったのは2000年頃だったと思います。
それまでどういったものだったかを私自身の体験をベースに語っていきます。自分は特に入れ替わりものに傾倒していたので言及する作品が入れ替わり系に寄るのはご容赦を。

自分が最初に心を揺さぶられた体験をしたのはサイトのはじめににも書いてありますが、歯医者の待合室で読んだ『ドラえもん』のてんとう虫コミックス第8巻に収録の「ぼく、マリちゃんだよ」というエピソードです。

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主人公ののび太と女性アイドルの丸井マリが入れ替わる話で幼心にものすごくドキドキし自分の心に強烈な記憶を残しました。(どういう部分に惹かれたかはまた別の機会に)帰宅して数日経ちどうしても手元に置いて読み返したくなり、少ないこづかいを握りしめこの単行本を買いに本屋に向かったもんです。

その後、自分は漫画やアニメなどを普通に楽しむ少年だったので、色々作品を見ていくとかなーり低い確率ではありますが、入れ替わりを扱ったエピソードに遭遇するのですね。
自分は漫画はジャンプ派だったんですけど、友人はマガジン派で家に遊びに行った時などにそういう出会いがあったりするわけです。(具体的には『僕のパート2』という作品でした)もうその作品を知った時点で帰りたかったんですが(笑)、一通り遊んだ後で帰り道に本屋に直行したりするような感じでした。


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そんな趣味に目覚めつつ普通の年頃の少年として青春時代を過ごしていたわけです。しかし最初の時点からうっすら意識はしていたのですが、どうもこの趣味はかなりレアに属するものなのではないだろうか、ということを意識するようになりました。例えば、アクション映画面白いよなーとか、テレビゲーム面白いよなーとか、といったものと同列に扱えるかっていうとどうもそうではない。たまに話題に出て「そういう話あるよねー」くらいには言えるけれど、それ以上つっこんだ話が出来る空気ではない。

理由としては色々あるのですが、まずこのテーマは「性」というものがダイレクトに関係しているということ。今でこそ女性キャラクターがあふれ男性が女性キャラクターについて語ることに抵抗は少なくなってますが、一昔前は男なのに女のそれについて語ることは背徳的な空気がありました。(ここらへん私の思春期補正もあると思いますが)

「男が女になる」という字面だけ見るとリアルの性転換やオカマ、女装趣味などが想像され、これらは世間一般的にあまりいいイメージがない。もし説明する機会があったとしてそういうのとは違うよというとこまで持っていけるとも思えない。というか偏見をクリアしても狭い趣味であることには違いないわけで、どうにもおおっぴらに言える趣味ではないという結論になるわけです。

コレクター的な話をすると当時入れ替わり作品は主に偶然出会うものでしたが一応探したりもしました。探すといっても個人のやれることにはどうにも限度があり、例えば『ドラえもん』のような人を記号のようにいじくれる非日常を作品の中で出来る・しても許される系の作品を気に留めるようにしたりです。それによって発見した作品も数点ありましたが知らないまま入手出来なくなった作品も多いんだろうなあ、とぼんやり思っていました。

また一応コミュニティを活用を考えたこともあります。例えばアニメ情報雑誌やファンロードのような投稿誌には文通斡旋コーナーのようなものがあり、それを利用するかを考えたこともありました。当時の空気と引っ込み思案な自分の性格もあいまって実現には至りませんでしたが。
ただ当時から入れ替わり系の同人誌を通販で買ったりはしてました(笑)。

他の人がどうだったかは知りませんが、少なくとも自分は狭すぎる趣味を持ってしまった苦悩と、誰もがやっているわけではない趣味をやっていることの優越感に浸る、というめんどくさい人格形成された日々を送っていたわけです。

そして転機は訪れます。インターネットの登場です。

(続く)

posted by クロエ at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月04日

サイト開設10周年になりました


2014年4月4日で当サイトは10周年を迎えました。ついでにアクセスカウンターも300万を達成です。(こちらはユニーク数ではなく延べカウントではありますが)

基本的に情報をまとめているだけのサイトです。
でも単にそれだけのことをやるにも少なくとも自分には結構大変でした。生活環境の変化・職場環境の変化・プライベートの事情といった様々なことがありこのサイトのためだけに全てのリソースを割くことが出来ません。自分もこの趣味が人生単位で好きなことではあるのですけども、それでもモチベーションが激しく減退していた時期もありました。

アクセス数のことを記事の最初に書いてますが実はそこはほとんど気にしてませんでした。元々狭い趣味でしたしどう考えても一日に何万ビューも回るタイプのサイトではないです。10年で300万ということは単純計算で1日あたり約800カウント、これだって自分にとっては出来すぎなくらいです。

自分がモットーとしたのは「自分に出来る範囲で更新する」でした。もちろん理想としては知りえた作品の情報は漏らさず、かつ早めに反映するというところは自分の中にあります。でも出来ない時はどう頑張っても出来ません。そこはもうしょうがないと割り切ることにしていました。その結果、情報の漏れ・不足はあるでしょうが根っこのところの「更新を続ける」という部分はなんとかなっているように思います。

すべてを押さえきれてはいないですが、メジャーなところは出来るだけ拾っていったつもりです。こんな状況でも掲示板に情報を提供していただけるのはうぬぼれでしょうがそういったところを評価していただいてるところも少なからずあるのかなと思います。そしてこれからも出来る限り続けていきたいと考えてます。
「このサイトをやめる時は自分が死んだ時」くらいに思える人生単位の趣味ですので。こんなつたないサイトですがご覧になった方は情報提供にご協力いただけると本当にありがたいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

あと、おまけというわけじゃないですが10周年記念企画というのをやってみたいと思います。と言っても大したことは出来ませんけども。
ある程度節目を迎えたからこそ書ける過去を振り返ってテキストにまとめてみようというものです。現在以下のテーマを用意しています。


10周年企画
 
4/5 TSF史を振り返る ネット以前
4/12 TSF史を振り返る ネットの登場 1997〜1999年くらいの話
4/19 TSF史を振り返る 黄金期 2000〜2002年くらいの話
4/26 TSF史を振り返る 拡散期 2003〜現在まで
5/3 今更レビュー! 『ドラえもん』より「ぼく、マリちゃんだよ」
5/10 変遷するTSF意識 前編 旧来のもの
5/17 変遷するTSF意識 後編 新世代のもの
5/24 未定
5/31 未定


予定の日に公開していくつもりです。
もしこういったテーマでテキストを書いてほしいというのがありましたら リクエストいただければ対応したいと思いますあくまで予定は予定なので この通りいかない可能性はあります(予防線)。せめてこれぐらいは予定通り行きたいですが。


あとまあやっつけ仕事ではありますがアンケートなども用意させてもらいましたので 良かったら参加してみてください。

10周年記念アンケート あなたの好きな入れ替わり作品は?
http://enq-maker.com/b7kB3cU


この10年目で貴重な情報提供・協力をしていただきました
匿名希望(1号)さん、みのむーさん、阪南さん、ほだれ酒さん、 ちゃんさん、もげげえさん、閉鎖サイトの管理人さん、あまがささん、 スガリ(トオリ)さん、むつきさん、シンさん、にゃあさん、帰宅部さん、 通り飴さんSさん、トリシューラさん、なーさん、飛鳥さん、ミチコさん、テックスさん、 サスケさん、式さん、いけさんさん、干支さん、siさん、ytさん、Tさん、まりあさん、 ティーさん、yuuさん、左曲がりのJさん、kdさん、チャンネルくんさん、uudさん、 じゅんちゃんさん、久須美さん(すいません省略させてもらいました)、こんさん、 そして複数の匿名希望さん
はあらためて感謝いたします。

では11年目もよろしくお願いします。
posted by クロエ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする