2010年01月11日

『ダブルファイター』


赤マルジャンプ 2010winter 掲載
『ダブルファイター』(著者:鈴木ヒカル)

高校生・灰島広樹は立派な体格をしているが無口で人付き合いが下手。一方、喧嘩っ早い性格で ボクシング部のマネージャーを努める天野くららは部員がいないことで練習試合が出来ず、廃部の 危機を迎えていたことに悩んでいた。そんな2人はそれぞれ裏山の神社で願い事をすると願いが 叶うと聞き訪れるのだが、落雷があり2人はそのショックで入れ替わってしまう。灰島の可能性を 感じたくららは灰島を部に加え今度の試合を戦うことを決めたが2人の体はまた入れ替わって しまって…。





なるほどこれはTSファン的には色々物足りないかもしれないけど、個人的には 結構いいかなと思った。願いがある2人が体が入れ替わることを“きっかけ”に 目標を成し遂げていく話。入れ替わること(や異性になること)が 願いに直結してるわけじゃなくて、そこから色んな可能性に気付いたキャラクターたちが 目標に向かって頑張る構成になってる。そしてそのきっかけになってくれた 入れ替わり現象が最後に障害になるという構成。

ただどこか遊びが欲しかったかなーというのもある。物語はくららが頑張るボクシングが 中心になっていくけど、無口で何を考えているかわかりにくい灰島には ちょっと感情移入しづらい。少年向けの漫画なんだし読者は基本的には男の主人公で ある灰島に近い視点で見てるわけで。例えば“女の子”になってる灰島は 作品中であんまり価値がない存在として描かれている。灰島には人付き合いが 下手という点があるんだからそこを克服する意味でも女の子イベントに 放り込んでも良かったと思う。 そして年頃の少年らしく少しばかり下心を持たせるのもありだったかと。

ちょうど前回の記事で取り上げた『青春ミラクル☆』と似たテーマ(彼の体でスポーツで勝つ)を 扱っていているけど、こちらでは女の子側がちょっと鍛えたくらいじゃ勝てるわけないって 形になっているのが面白い。少女漫画と少年漫画でこだわりのポイントが違うって とこが垣間見れる。あと入れ替わり状態が固定化はしないけど、ある条件下で起こり続けるというのは 最近多く採用されることが多い形式。これは話を作る上で深刻になりすぎずかつ 転がしやすい形式でもある。ちょい設定を洗練させれば連載でも耐えられる設定 だと思うんだけどなあ。とりあえずアンケート出しとくか。

posted by クロエ at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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