2011年01月22日

『シャッフル』




『シャッフル』(著者:しんやひろゆき
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両親・祖父・息子3人・娘1人・猫1匹家族の沢村家。ごく普通の一家族だった沢村家だったがとある雷鳴轟く日居間に家族が集まっていた瞬間落雷が沢村家を襲う。その日から沢村家は生活が一変してしまう。先日の落雷のショックで家族が全員バラバラに入れ替わってしまったのだ。13歳だった雅和は祖父の体になって日々を過ごすことになってしまう。

“集団入れ替わり”をテーマにした作品は実は結構珍しい。ギャグ漫画のオチなどではよく使われるけど、集団入れ替わりそれ自体を話の中心に据えた作品はあまりない。しかも児童書ということで期待と不安が入り交じった感じだったわけだけど、読んでみると結構淡白というかなんというか。というのも爺さんになった主人公である雅和の視点がほとんどで、基本的に大きなことは起こらない。しかも性格的にどこか皮肉屋な面もある。

娘になった父親とか、母親になった弟とか、ここらへん掘り下げると色々と面白いんじゃないか、と思うところがあるものの少し描写されるだけで全然描かれない。終盤で長女はイラストレーターになるために上京して勉強をしたいという話をどんどん進めるのだけど、あなたの体は親父が使ってるけどどうすんの?と当然の疑問もあまり大きな問題になってない。でもこの設定を真面目に追求してしまうととても精神をまともに維持できないくらいになってしまいそうで難しいってのも理解できる。要するにちょっとどっちつかずな印象を覚えてしまった。

児童書というものに対する偏見ではないけど、児童書はもうちょっとおかしさを誇張して、それでも最後は都合良くいい方向に丸く収まった、くらいのものでいいのではないかなあ。結局最後どうなったのか? と思わせるオチはあんまり明るい未来が想像できないんだよね。
ちょっと批判気味になってしまったけど、入れ替わりの組み合わせは中々いいので設定で萌えられる人はオススメです。

posted by クロエ at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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