2014年04月11日

TSF史を振り返る 1997〜1999年くらいの話


前回の記事

ネット以前のTSF作品に傾倒する人間にとって何が不満であったか、といえば「その楽しみを誰かと共有できないこと」でした。

そこに登場したのがインターネットです。

といっても初期のインターネットは誰もが手探り。学術的なサイトや日記メインのサイトはそれなりにありましたが趣味に特化したサイトというのはほとんどありませんでした。あってもテキストと画像をなんとなく貼ってみた程度のサイトがあればいいような状態。それにgoogleなんていう気の利いた検索サイトもないため求めるものがあるかどうかもわからない、という状態でした。

インターネット以前にそれまでもネットワークを駆使したシステムというのもありパソコン通信などのサービスもありましたが自分はそちらは利用はしていませんでした。少しずつ時間が経ち画像も扱えるインターネットに少しずつ移行しようとしていたわけです。たまたまそんなある時にニュースグループの「fj」の漫画などのコミュニティに触れる機会があり、何気なく聞いてみたわけです。

「『転校生』とか人が入れ替わっちゃう作品あるじゃん。ああいうのの情報扱ってるHP(※)あったりしないかな。」

(※今だとサイトみたいな言い方だと思うんですが、当時はホームページ(HP)って 言うことが多かったと思います。)

新しいメディアだからそういう物好きもいるのかもしれないなーという何気ない思いつきと、顔の見えない気軽さから一応がっつく様子は殺しつつ書き込んだわけです。
そうしたら来たんですね。返事が。

「『八重洲 性転換の館』ってHPがあるよ。そういうのリストにまとめてる。」

!?
これは本当に衝撃でした。返事が返ってくるとは思ってなかったくらいの心持ちだったのにまさにそのものズバリがあるという話なわけです。
そして訪れたのが『八重洲 性転換の館』(現・八重洲 メディアリサーチ)でした。


yays.jpg


緑の背景を基調にしたそのサイトはまさに圧巻でした。
私自身そういった作品を楽しみ自分の知らない作品があるなら探したいというコレクター気質のある人間だったので、同じ志を持った人間が持っている情報を共有しリスト化したものがそこにあることに驚きました。またそれらをテーマにした作品の創作を後押しする「少年少女文庫」の存在個人的には今でもたまに読み返す管理人の八重洲さんの性転換作品を扱ったコラムなど。まさに性転換作品のパイオニアにして総本山というサイトでした。

そして、自分は入れ替わり作品に特に惹かれる人間だったので、八重洲さんのところから リンクされていたサイト「てっつ庵」に導かれることになるのです。 こちらは管理人のてっつさんが作成されていたどちらかといえば個人サイトなのですが 「入れ替わり作品に特化したリスト」を作成されていたのです!!自分の中ではてっつさんの方によりシンパシーを感じ、どちらかというとてっつさんの方に傾倒していったわけです。


tettu.jpg


これらのサイトに出会えて思ったこと。それは

こういう趣味を持っていたのは自分だけじゃなかったんだ!」

ということでした。

前の記事でも書きましたが、狭すぎる趣味ゆえにリアルでは共感する人間と出会うことが出来ないという悩み。それが一気に解決されたわけです。

(続く)

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2014年04月05日

TSF史を振り返る ネット以前


今ではインターネットは当たり前にインフラにまで成長しましたが、日本で本格的にサービスとして利用できるようになったのは早く見積もっても1995年頃でした。便利なものとして活用出来るようになったのは2000年頃だったと思います。
それまでどういったものだったかを私自身の体験をベースに語っていきます。自分は特に入れ替わりものに傾倒していたので言及する作品が入れ替わり系に寄るのはご容赦を。

自分が最初に心を揺さぶられた体験をしたのはサイトのはじめににも書いてありますが、歯医者の待合室で読んだ『ドラえもん』のてんとう虫コミックス第8巻に収録の「ぼく、マリちゃんだよ」というエピソードです。

dora08.jpg

主人公ののび太と女性アイドルの丸井マリが入れ替わる話で幼心にものすごくドキドキし自分の心に強烈な記憶を残しました。(どういう部分に惹かれたかはまた別の機会に)帰宅して数日経ちどうしても手元に置いて読み返したくなり、少ないこづかいを握りしめこの単行本を買いに本屋に向かったもんです。

その後、自分は漫画やアニメなどを普通に楽しむ少年だったので、色々作品を見ていくとかなーり低い確率ではありますが、入れ替わりを扱ったエピソードに遭遇するのですね。
自分は漫画はジャンプ派だったんですけど、友人はマガジン派で家に遊びに行った時などにそういう出会いがあったりするわけです。(具体的には『僕のパート2』という作品でした)もうその作品を知った時点で帰りたかったんですが(笑)、一通り遊んだ後で帰り道に本屋に直行したりするような感じでした。


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そんな趣味に目覚めつつ普通の年頃の少年として青春時代を過ごしていたわけです。しかし最初の時点からうっすら意識はしていたのですが、どうもこの趣味はかなりレアに属するものなのではないだろうか、ということを意識するようになりました。例えば、アクション映画面白いよなーとか、テレビゲーム面白いよなーとか、といったものと同列に扱えるかっていうとどうもそうではない。たまに話題に出て「そういう話あるよねー」くらいには言えるけれど、それ以上つっこんだ話が出来る空気ではない。

理由としては色々あるのですが、まずこのテーマは「性」というものがダイレクトに関係しているということ。今でこそ女性キャラクターがあふれ男性が女性キャラクターについて語ることに抵抗は少なくなってますが、一昔前は男なのに女のそれについて語ることは背徳的な空気がありました。(ここらへん私の思春期補正もあると思いますが)

「男が女になる」という字面だけ見るとリアルの性転換やオカマ、女装趣味などが想像され、これらは世間一般的にあまりいいイメージがない。もし説明する機会があったとしてそういうのとは違うよというとこまで持っていけるとも思えない。というか偏見をクリアしても狭い趣味であることには違いないわけで、どうにもおおっぴらに言える趣味ではないという結論になるわけです。

コレクター的な話をすると当時入れ替わり作品は主に偶然出会うものでしたが一応探したりもしました。探すといっても個人のやれることにはどうにも限度があり、例えば『ドラえもん』のような人を記号のようにいじくれる非日常を作品の中で出来る・しても許される系の作品を気に留めるようにしたりです。それによって発見した作品も数点ありましたが知らないまま入手出来なくなった作品も多いんだろうなあ、とぼんやり思っていました。

また一応コミュニティを活用を考えたこともあります。例えばアニメ情報雑誌やファンロードのような投稿誌には文通斡旋コーナーのようなものがあり、それを利用するかを考えたこともありました。当時の空気と引っ込み思案な自分の性格もあいまって実現には至りませんでしたが。
ただ当時から入れ替わり系の同人誌を通販で買ったりはしてました(笑)。

他の人がどうだったかは知りませんが、少なくとも自分は狭すぎる趣味を持ってしまった苦悩と、誰もがやっているわけではない趣味をやっていることの優越感に浸る、というめんどくさい人格形成された日々を送っていたわけです。

そして転機は訪れます。インターネットの登場です。

(続く)

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2014年04月04日

サイト開設10周年になりました


2014年4月4日で当サイトは10周年を迎えました。ついでにアクセスカウンターも300万を達成です。(こちらはユニーク数ではなく延べカウントではありますが)

基本的に情報をまとめているだけのサイトです。
でも単にそれだけのことをやるにも少なくとも自分には結構大変でした。生活環境の変化・職場環境の変化・プライベートの事情といった様々なことがありこのサイトのためだけに全てのリソースを割くことが出来ません。自分もこの趣味が人生単位で好きなことではあるのですけども、それでもモチベーションが激しく減退していた時期もありました。

アクセス数のことを記事の最初に書いてますが実はそこはほとんど気にしてませんでした。元々狭い趣味でしたしどう考えても一日に何万ビューも回るタイプのサイトではないです。10年で300万ということは単純計算で1日あたり約800カウント、これだって自分にとっては出来すぎなくらいです。

自分がモットーとしたのは「自分に出来る範囲で更新する」でした。もちろん理想としては知りえた作品の情報は漏らさず、かつ早めに反映するというところは自分の中にあります。でも出来ない時はどう頑張っても出来ません。そこはもうしょうがないと割り切ることにしていました。その結果、情報の漏れ・不足はあるでしょうが根っこのところの「更新を続ける」という部分はなんとかなっているように思います。

すべてを押さえきれてはいないですが、メジャーなところは出来るだけ拾っていったつもりです。こんな状況でも掲示板に情報を提供していただけるのはうぬぼれでしょうがそういったところを評価していただいてるところも少なからずあるのかなと思います。そしてこれからも出来る限り続けていきたいと考えてます。
「このサイトをやめる時は自分が死んだ時」くらいに思える人生単位の趣味ですので。こんなつたないサイトですがご覧になった方は情報提供にご協力いただけると本当にありがたいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

あと、おまけというわけじゃないですが10周年記念企画というのをやってみたいと思います。と言っても大したことは出来ませんけども。
ある程度節目を迎えたからこそ書ける過去を振り返ってテキストにまとめてみようというものです。現在以下のテーマを用意しています。


10周年企画
 
4/5 TSF史を振り返る ネット以前
4/12 TSF史を振り返る ネットの登場 1997〜1999年くらいの話
4/19 TSF史を振り返る 黄金期 2000〜2002年くらいの話
4/26 TSF史を振り返る 拡散期 2003〜現在まで
5/3 今更レビュー! 『ドラえもん』より「ぼく、マリちゃんだよ」
5/10 変遷するTSF意識 前編 旧来のもの
5/17 変遷するTSF意識 後編 新世代のもの
5/24 未定
5/31 未定


予定の日に公開していくつもりです。
もしこういったテーマでテキストを書いてほしいというのがありましたら リクエストいただければ対応したいと思いますあくまで予定は予定なので この通りいかない可能性はあります(予防線)。せめてこれぐらいは予定通り行きたいですが。


あとまあやっつけ仕事ではありますがアンケートなども用意させてもらいましたので 良かったら参加してみてください。

10周年記念アンケート あなたの好きな入れ替わり作品は?
http://enq-maker.com/b7kB3cU


この10年目で貴重な情報提供・協力をしていただきました
匿名希望(1号)さん、みのむーさん、阪南さん、ほだれ酒さん、 ちゃんさん、もげげえさん、閉鎖サイトの管理人さん、あまがささん、 スガリ(トオリ)さん、むつきさん、シンさん、にゃあさん、帰宅部さん、 通り飴さんSさん、トリシューラさん、なーさん、飛鳥さん、ミチコさん、テックスさん、 サスケさん、式さん、いけさんさん、干支さん、siさん、ytさん、Tさん、まりあさん、 ティーさん、yuuさん、左曲がりのJさん、kdさん、チャンネルくんさん、uudさん、 じゅんちゃんさん、久須美さん(すいません省略させてもらいました)、こんさん、 そして複数の匿名希望さん
はあらためて感謝いたします。

では11年目もよろしくお願いします。
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2014年02月23日

感想『日下部くんanother』


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『日下部くんanother』(著者:神堂あらし
雑誌 まんがタイムジャンボ にて連載

■作品の経緯

今回この『日下部くんanother』という作品を取り上げたいと思います。
作品を巡る経緯を先に書いておきますと『日下部くんanother』は芳文社の雑誌まんがタイムジャンボにて2012年9月号から2013年6月号まで掲載された作品です。詳細は後述しますがこの作品入れ替わり好きからの評判はとても良く、自分もTwitter上ではありましたが各話ごとに感想を上げるほど入れ込んでました。

しかしこの作品第10話で打ち切りに。作者の神堂あらし氏も打ち切りということを ブログ上で明かしています。まんがタイムジャンボ誌での評判はどうだったのかというのは窺いしることは出来ませんが、雑誌掲載作品全体で見た時、自分の入れ替わりスキーの見方を差し引いても面白いほうだと思っていただけにもう残念としか言いようがありません。
(アンケートも書いたのになあ・・・)

さらにこの作品を物語で見た時、終わりらしい終わりも描かれていません。しかも第10話(最終話)掲載の次の号から神堂あらし氏の別の作品が始まっているという状況。
神堂あらし氏はブログで「おしのびっつ同様のコースを辿る事になるのでしょう」と言ってました。 (『おしのびっつ』は神堂あらし氏の過去の作品)つまりどういうことかというと「この作品を収録した単行本は出ないけど個人で同人誌という形で出します」ということです。基本的に漫画作品はよほど熱心な人でもない限りは単行本を基準に楽しまれるものだけに、一般商業ラインでは単行本未収録のままなのは本当に残念としか言いようがありません。

その後2014年2/2のコミティア107にて『日下部くんanother』の同人誌が発売になりました。雑誌掲載分10話に加えて描き下ろしの24P(+3話分)の内容で、物語が一応の区切りがつくところまで描かれています。 これはこれで作品が形になるにはなるので嬉しいのですが、やはり理想としては正式に単行本を出してほしいという思いがあります。現状誰でも読める形としては神堂あらし氏がPixivに上げてくれた第1・2話のみということになります。

コミティア107新刊サンプル by 神堂あらし/しんどうさん on pixiv



■感想

あらすじは
日下部由紀は会社の営業として働いていたがその目つきの悪さもあってあまりいい成績を残せていなかった。そんなある日、大人しい印象だったOLの星野かずさと階段を転げ落ちそのショックで入れ替わってしまう。その事に動揺する日下部だったが星野は天然な性格ですっかりペースを持っていかれてしまう。お互いの立場で過ごすうちに相手のことがわかって距離が縮まっていくのだが。
というもの。

基本となる部分はいわゆるオフィスラブコメです。
意外と成人の社会人の男女が入れ替わる作品って数が少ないこともありそういう意味でも貴重な存在なのかなと思います。神童あらし氏の絵柄はキャラのラインがはっきりしていて見やすくて、何よりも凄いと思ったのは全体を通して入れ替わりならではのギャグが多いんです。例えばこういうの。

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事情を知らなければ青葉がふざけんな!という感じになるのもよくわかるw また男女が入れ替わってるからならではの面白さというのも多分に使われてまして本当に感嘆した次第です。入れ替わった状況って面白いものだよね、というのを作者様もわかっていて楽しみながら描いてる感が伝わってきていいのですよね。

入れ替わった状況というのはもし実際に起きたらというのを想像すると悲劇でしかないと思うんですけど、だから創作で扱う場合はいかに面白いものに昇華させるかというのが作者の腕の見せどころだと思うんですね。で、そういう意味で感心したのが主人公の二人のキャラクター造形です。男主人公の日下部は不器用で生真面目、女主人公の星野は天然だけど一途なところも持っている。よく入れ替わりものだと女性側の方が思ってしまう損が多いのではないかと思えてしまう部分があったりするのですけど、この二人だとこうなるわけです。

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この画像だけ抜き出しちゃうとシリアスに見えちゃうかもしれないけどちゃんとここもギャグでしてw 入れ替わる原因を作った(どちらかと言えば事故に近いけど)のは日下部ということもあるけど、入れ替わった状況というのは生真面目な日下部にしてみれば星野の体を奪って自分の体を星野に押し付けたくらいの感覚があるわけです。だから日下部くんは星野を思いやってるんだけどそれに対して星野はあんまり深く考えていないという変な噛み合い方をしてる。この入れ替わったという状況を深刻なものに描いてないし読んでる側としてもうまく笑いに転化されていて非常に楽しめるものになってます。何が言いたいか自分でもよくわからなくなってきたけど要するに二人のキャラがすごく好みだってことですw

この後も二人は入れ替わった相手を露骨に演じてキャラクターを変えるということはしてないんですけど、でもそれがいい変化を及ぼしていてその状態のまま周りに受け入れられていくという流れになってます。

ここから同人誌による追加分の話なので反転します。

元々星野さんは日下部くんに気があって第13話では展開の流れで告白に至るわけなんですけど、その時の言葉が「(ウェディングドレスを)私の代わりに着てください」というもの。これは凄い台詞であるなと。だってこれ入れ替わったままの状態で構わないので結婚してくださいということですよ。これはもうニヤニヤが止まりませんよ!

反転ここまで

■入れ替わりものの理想として

長年入れ替わり作品を見続けてきて自分の中で一つの理想形みたいなのがあります。それは「入れ替わったままの状態とラブコメは両立できるのではないか」というもの。

今までの作品で入れ替わりの事象がどういう位置付けにあったかというと「アクシデント」「事件」「事故」というものです。またうまく物語として収まりがいいようにしていった場合は「今まで気付かなかったけど相手の立場になってみてわかった」みたいな相互理解のためのきっかけのような位置づけで扱われます。つまり一般的にはこの状態は「通常ではない」「早く解消すべき」状態なんです。

ただ入れ替わりを扱った作品が好きなものの立場から言わせてもらうと入れ替わった状態って最高に面白いじゃん?というのがあるのです。だから作品の入れ替わった二人が(「仕方がないから」といった消極的ではなく)この状態を受け入れて前に進んでいくように描いてくれたらそれは素晴らしいよねということなわけですよ。この『日下部くんanother』はその理想にかなり近い位置にある作品だと思っているのです。

■終わりに

上記の作品の経緯にも書きましたが作品を鑑賞するのにあまり恵まれているとは言えず、昨今の流れの電子書籍にも対応はしていません。作者様は自身でもすごく好きな作品と言われていますので、理想は連載再開ですけどそこまでは言わないにしても単行本はなんとか出てくれませんでしょうかまんがタイムジャンボ編集部様m(_ _)m。
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2013年10月21日

『思春期ビターチェンジ』単行本第1巻




『思春期ビターチェンジ』紹介ページ
(著者:将良)
単行本 第1巻 [Amazon] 2013年10/15発売!

佑太(ゆうた)と結依(ゆい)は、小学四年生のある日、ぶつかった瞬間に互いの身体が入れ替わってしまう。 ボクのカラダにキミのココロってどういうこと……?
現実に戸惑い、揺れる──少年少女ほろにが青春デイズ!
(紹介ページより)

こちらの作品は元々著者の将良さんが自身のサイトにて 『ちぇんじ』のタイトルで発表されていた作品。私も検索で発見してこれはいい作品だと思い感銘を受けた人間でした。商業作品ではないこともあってあんまり偏った見方の私がコメントを出すのはどうかなと考えたりしてこっそりサイトへのリンクを貼るに留める形で応援したりしていました。(相互リンクしていただいたみたいでありがとうございます。)
その作品がコミックポラリスさんに見出され今回めでたく単行本発売。ようやく感想を書いていい状況になりましたので書いていこうかなと。

作品全体が好きなのはもちろんですが特に「あ、これはすごい」と思ったのは高校生編の「ずっと二人で」というエピソード。なんですが今回の単行本はそこまでいってないのでこの語りはまたいつか。
今回の単行本では入れ替わった小学生編から中学生編。著者の将良さんは長期間の入れ替わりを特に意識したわけではないみたいなことを言ってますが、入れ替わりものの王道展開(例えば『転校生』とか)でもし戻れなかったら…?というifは、この手の作品が好きな人間ならやっぱり想像することなんですよ。そこに応える形にこの作品はなっていると思います。

佑太と結依は歳相応の男の子・女の子なので、体が入れ替わっても相手になりきれるように器用じゃない。そんな2人がぶつかりながらも協力していく姿が微笑ましいなあと思いつつもニヤニヤしてしまうわけですねw この巻での印象的なエピソードといえば第9話「初潮」でしょうか。生理の描き方って難しいんですけど、他の作品と違うのは生来の女の子の結依だって経験したことないってとこです。そんな重要なイベントを男の子に取られた心理というのは今作品の設定でないと到達しえない境地という感じですね。

というわけで入れ替わり作品を数多く見てきた筆者が自信持ってオススメ出来る作品です。

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2013年10月14日

ドラマ『山田くんと7人の魔女』感想


ドラマ『山田くんと7人の魔女』全8話が先日終了したので最終的な感想を書こうかなと。

『山田くんと7人の魔女』公式サイト
全8話。DVD-BOX 2014年2/7発売 [Amazon]

このドラマ版自体は対象視聴者としてかなりティーンを意識していて全体的に良く言えばコミカル、悪く言えばアホっぽい作りになってました。まあでも非日常的で漫画っぽい要素を扱うので個人的にはそれ自体は全然ありでした。今回のドラマ版をざっと振り返っての印象はとしては基本的には原作に沿ったものだけど短い話数で苦労してるなあ、と。他のドラマと比べて一ヶ月遅れて始まったにも関わらず他のドラマと同時期に終わったのを考えると元々期間調整用に短い尺だったようですね。

そうするとタイトルで「7人の魔女」と銘うってることもあり、主人公の山田が色んな魔女に振り回されて四苦八苦するのがどうしても話のメインになっちゃうと。自分は原作を毎話追ってる立場なのでどうしても原作と比較しての話になってしまうんですが、原作のように最初の能力であるところの入れ替わり能力を掘り下げて描くことは出来ないのは仕方ないと思いつつも残念でした。というか作品のタイトルから考えるとこうなるのはむしろ自然であったわけでかえって原作の入れ替わりへのこだわりの良さを再確認した次第です。

いくつか見所を拾っていくと
入れ替わりの能力であり物語の最初を飾る第1話。



原作の大体1巻分に相当。画像のようにベタな探索シーンとか中々ストレートでいいのですけど、顔芸しまくったりとマンガっぽいシーン多数。ちょっと尺の短さの関係で会話の溜めが少なくて深みがないのが残念ですけど第1話に限って言えば王道の入れ替わりストーリーなのでまあ良かったのかなと。ネットの感想を拾ったりすると入れ替わりが割と簡単に元に戻ったりするのがそれなりに新鮮だったようです。

この後は原作には入れ替わりを中心にしたエピソードがいくつかあったんですけどドラマ版ではバッサリカットorz。原作では入れ替わり率も結構高い伊藤雅がドラマでは入れ替わり率0%にはさすがに唖然としました。それでもちょっといいかなと思ったのは第7話。




山田がうららのことが好きなんだと自覚してから入れ替わることになったというシーン。鏡を使ってキスしたりとか興奮して悶えてしまうというものでここは明らかに原作の表現越えてるっていうかw ちょっと倒錯感ありましたね。

全体的にはキスを積極的にネタにしようっていうところがあって実際野郎同士のキスとかもいい意味でくだらないギャグになってたと思います。個人的には「これはこれでありだけどもうちょっとじっくりみたかったという感じでしょうか。もう1話あれば入れ替わりを使った遊び心のあるエピソードである原作第10話も映像化出来たかなーとか、まあ言い出せばキリがないですが。

テレビのドラマシリーズとして入れ替わりものが使われたのは3年ぶりくらいですけど世間一般の反応を見ていても入れ替わりものが今でも十分通用してるなあーという感触は十分ありましたね。

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2013年06月16日

祝ドラマ化!『山田くんと7人の魔女』


『山田くんと7人の魔女』のTVドラマ化情報が今日正式に解禁になりました!

yamada_drama.jpg

公式サイト
http://www.fujitv.co.jp/yamadamajo/
関連記事
人気ファッションモデル・西内まりや地上波ドラマ初主演!!共演には若手実力派俳優の山本裕典!!新土ドラ『山田くんと7人の魔女』
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2013/i/130616-i101.html


キスやヒロイン達の下着姿が多い作品なので、ドラマ化するとなると大変だろうというのは原作の連載当初から思ってました。それが実際にドラマ化してしまうとは。あとキャストも失礼を承知で言うとそういうヨゴレ系も大丈夫な人が来ちゃうのかなというのがあったんですけど、白石うらら役には雑誌モデルまで努められた方ということで。嬉しいけどキスしまくったりしてキャリアが傷ついたことにならないかこっちが心配になっちゃいますw

ドラマも45分枠ということでそれなりに尺があるので入れ替わった状態でのドタバタ描写も原作より増えてほしいなあってのもあります。原作では著者が女性ということもあって少年漫画が求めるところがちょっと足りないと感じるところがあったので。特に原作でも神回とも言っていい第10話(単行本第2巻収録)のエピソードは是非やってほしいです。(入れ替わりの能力調査の話でもあるからそれなりに必然性はあるし)

最近は以前ほどテレビの影響力ってのは少ないんですが、それでもやっぱり自分たちの興味があることがテレビで扱われるっていうのはちょっとしたお祭りですよね。関連情報を雑誌で調べたりとやることいっぱいありますし。素直にこの祭りを楽しみたいと思いますよ。

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2013年04月04日

サイト開設9周年になりました


この2013年4月4日でサイト開設してから9周年になりました。

入れ替わり作品情報の祖である「てっつ庵」様が1998年1月23日開始でしたから考えてみるとこのサイトを始めてからその後の方がネットに存在する期間としては長くなってます。(正確には2年前くらいから)
私自身の入れ替わり作品への興味は減っていないのですが、社会人をやってると中々サイト更新へリソースが割けなくて情報サイトを標榜するには申し訳ない状況です。ここらへんはもうそういう意味で若さがなくなってますね。
そこは私個人の話ですが、まあ他にも中々難しい状況がいくつかありまして

・メディアの多様化
特に顕著なのが電子書籍。もうサービスがとんでもない数存在しているのです。さらにそれを見るための端末の多様さ。タブレット・スマートフォン・携帯電話・ブラウザ等々。情報サイトを標榜するからには「この作品がどの電子書籍サービスで配信されていてどの端末で見れるか」まで押さえたくなるのですが、明らかに現在はその過渡期で押さえきれない。
そしてこれが一番厄介かもしれないのですがほとんどのサイトで「周辺情報が提供されない」のです。その作品がいつ配信になったのか、その作品が初出なのかさっぱりわからない。また動画サイトはそれと同じくらい過渡な状況に陥ってます。
漫画や小説・アニメのすべての該当作品の状況が日々変化するわけでここを調べきるのは明らかに一人で整理するキャパシティを越えてます。

・受け手の変化
地味に来てるかなーと思うんですが、受け手の意識が変化しているを感じる機会が増えてます。以前TSF関係でTS好きを自称する若い人とネット上で会話する機会があったのですが、そこで「最近の作品でなにか気になったものはありますか?」と聞いたら

「自分はあんまり作品とか読まないです」

と返ってきたことがあるんです。
私のような廃人クラスの答えは求めてませんでしたが、さすがにこれは衝撃を受けました。作品を読まないのにそのジャンルが好きであるというのが成立する、というのをどう受け止めればいいのか。一体どういう層がこのジャンルに入ってきているのか。
最近自分なりに考えをまとめましたがそれはまた別の機会にでも語りたいと思います。


という感じで色々語りましたが、なんとか出来る範囲でサイトの更新を続けていきます。
入れ替わり作品を楽しむのは自分にとって人生単位の趣味ですので。

この9年目で貴重な情報提供・協力をしていただきました
匿名希望(1号)さん、みのむーさん、阪南さん、ほだれ酒さん、ミチコさん、帰宅部さん、uudさん、チャンネルくんさん、ティーさん、紅珠さん、あいさん、沢城バジーナさん、中さん、コルチさん、Darksideさん、匿名さん、名無しさんさん、じゅんちゃんさん、cさん、通りすがりさん、kさん、同好の士さん、波動犬さん、式さん、にゃあさん、7743さん、Tさん、久須美(すいません省略しました)さん、干支さん、hirotさん、uraさん、砂漠のきつねさん、こんさん、koさん、28さん、ウラックマさん、nonameさん、利用者Aさん、かなかなさん、エスパー・イーシアさん
はあらためて感謝いたします。

私の怠慢で反映されてない情報が多数あります。申し訳ありません。掲示板のログはすべて取っていますので優先して過去ログだけでも見れるしたいと考えています。
出来るだけ頑張って反映をしていきたいと思います。

こんな管理人ではありますが10年目もよろしくお願いします。

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2013年01月02日

『兄が妹で妹が兄で。』第10話


今回の雑記は好評連載中の『兄が妹で妹が兄で。』を取り上げたいと思います。
引っ込み思案な妹・光をしっかり者の兄・陽太が入れ替わるも、この状況になった光は兄への秘めた思いを行動に移すようになり…という話が展開されてたんですが第9話からある状況の変化があり面白くなってきたなあと。
具体的には光に思いを寄せていたチャラい男子の真山と、陽太に近づきつつも実は光を狙っていた女子の織田さんという2人の脇役が入れ替わってしまったわけです。

第10話の扉絵もこんな感じになってまして単行本第1巻表紙のセルフパロディになってます。



月刊ARIA 2013年2月号 [Amazon] 掲載
『兄が妹で妹が兄で。』(著者:車谷晴子
第10話

メインである陽太と光の入れ替わりというのは結構複雑な心理が絡むシリアス成分多めな中々難しい話になってた感があるのですが、これはいい斜め上展開だなーと。大体この2人一応メインの2人に絡んではいたけれど、普段は直接の繋がりがない、という。
少女漫画のメインのカップルがサブキャラのカップルを見て自分たちを見つめなおすが如くもう一組の入れ替わりという位置付けになり非常にいい感じです。
もっともこっちはもっと過激で



調教されちゃってたりします。
そんな中でも同じ女の子と入れ替わっちゃった境遇同士で親睦を深めたり



と、中々美味しい展開になってます。
入れ替わりものはあまり長く続けてると登場人物や読者がその状態に慣れてきてあんまり変身ものとしての面白みがなくなってくるのですが、この新たな組み合わせを追加するというのは非常に良いテクニックと言えると思います。

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2012年11月26日

二人の人間が一つの体を共有する変身についてのアンケートのまとめ


ちょっと今回当サイトの趣旨から言うと範囲外の話なのですが、アニメ『ToLOVEる ダークネス』という作品を見ていたんです。
その中にルンとレンというキャラがいまして。ナナさんに説明していただくとこんな感じです。


ナナさんのわかりやすい解説


この変身タイプは別にこの作品が初出でもなく今までの作品を見渡しても『ジキル博士はミス・ハイド』や『おれ、夕子』など結構浮かぶんですけど、そういえばこの変身の種類は何と呼んだらいいのかなーとふとTwitterでつぶやかせてもらったところそれなりに話が転がりまして。
仮にでもいいから呼び方を決めたい!と思った次第です。

自分一人だとどうも考えが偏りますので無料サービスのアンケート機能を利用してアンケートを取らせていただきました。そこで作成したのが以下のアンケートです。

二人の人間が一つの体を共有する変身についてのアンケート
http://enq-maker.com/i6dj1pe

11/12に開始して11/25時点で50を超える回答をいただきました。
協力していただいた皆様には本当に感謝です。
とりあえず現時点でこのアンケート回答から見えてくるものを筆者なりではありますがまとめておきたいと思います。よろしくお願いします。


enq20121125_01.jpg


最初に設定したこの「変化の性質からこの変身タイプに名前をつけるとした場合、どれがしっくりきますか?」という設問にはハッキリと一つの回答が出たのかなーと思います。

もっとも支持を集めたのが 二心同体 というものです。

これ自体当然ながら「一心同体」という熟語をもじったものであり、言いやすくて、何より単語から変身状態が想像しやすいことが大きいと思います。
ネットを検索してみると実は既にそれなりに使われているものではあるのですが、大体近い状況で使われてますし、TSFの文脈で言うところの「二心同体」はこの変身を意味します、と言えば十分だと思いますね。(入れ替わりや憑依だって一般的に使われるのと専門的なそれが違うように)


enq20121125_02.jpg

続いて2つ目。「該当作品のタイトルやキャラクターからこの変身タイプに名前をつけるとした場合、どれがしっくりきますか?」です。
これは下手に変身の性質から名前をつけるより該当の有名作品から想像した方がわかりやすい可能性があるかなと思って用意しました。(入れ替わり作品を今でも“転校生ネタ”という人がいるようなものだと思っていただけると)

しかし、結果を見ると設問1ほどは突き抜けなかった印象です。票が多かったのは『鉄腕バーディー』からいただいた「バーディー型」ですが、有名ではあるものの割と精神同居的な要素もある作品なので今回の変身にはそぐわない要素もあるのかなと思います。


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続いて3つ目。「質問1・2にないものでもっといいものが思いつく方は教えてください。」です。
筆者が思いつくものでは限界があったので、もっといいものが閃く方がいるかもと思い用意しました。結果は以上のようにこれも票が割れた感じです。私の意見ではありますが、やはり「二心同体」ほどのしっくり来る感じはなかったように思います。


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続いて4つ目。「このタイプの変身はTSとして考えていいと思いますか?」です。
変身の呼び方と全然関係ないですが、筆者が興味があったので聞いてみました。

結果としては大体4:3くらいに割れました。筆者の個人的な意見としてはTSFは「女性の体に男性の精神」という状態が必須と考えていただけにこの結果は意外でした。肉体部分だけ見れば男性から女性への変身は間違いなく行われているだけにTSFと言えば言えなくもないわけで。これはTSFに何を求めているのかで違ってくるのかなーと思います。みなさんもそれぞれ考えてみてください。


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最後。「このタイプの変身に対するご意見がありましたら教えて下さい」です。
この変身自体ずっとこの界隈を見ていないと意見すらない代物だと思うんですけど、とてもたくさん意見をいただきまして非常に感謝です。読み応えがありますので興味ある方は結果の方をご覧になってください。

質問5の回答一覧
http://enq-maker.com/result/i6dj1pe


まとめ

TSFといった狭い世界でちょっとした呼び方をつけるというのは難しいんですよ。「すごくしっくりきてこれ以外考えられない!」みたいな僥倖(ぎょうこう)があればとても自然に決まっていくものですけど、そうでなかった場合は「一人が勝手に言ってるだけ」みたいな状態になりがちなんです。
自分も入れ替わりネタでそういうのやらかしてますし。そもそもそういう呼び方を決める機会すら少ないんですね。今回はそのいい機会になってくれてるといいなあと思います。

今回の結果から今後自分はもっとも支持があった「二心同体」を使っていこうかなと考えています。

もちろんこれを読まれる方がどう呼ぶかは自由ですが、今回のアンケートがある程度のコンセンサス(意見の一致)が見られたんじゃないかなと思います。この変身タイプを何故そう呼ぶのか、の根拠にこの記事を使えるのではないかなと思います。
協力していただいた皆さんには改めて感謝いたします。ありがとうございました。

posted by クロエ at 00:30| Comment(1) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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