2012年10月14日

ウラックマさんのテキストへの回答


現在サイト TS解体新書 さまでウラックマさんが「入れ替わり」をテーマにした様々なテキストを寄稿されています。先日のことですがうちのサイトに言及したテキストを書いたというメールをいただいたのですね。

それが以下のものになります。

「入れ替わり」を定義する 第4回 事典は「入れ替わり」をどう説明したか(中)
http://www7a.biglobe.ne.jp/toshi9_kaitai/itadakimono/urakkuma/irekawari_teigi04_urakkuma.htm

うちのようなマイナーな趣味のサイトに言及していただけるのは大変ありがたいです。ただそれと同時にいくつか引っかかったものがあり回答というと仰々しいですが、いくつかレスをつけさせていただこうと思います。


◎「入れ替わり」の定義の話

ウラックマさんはこの「入れ替わり」の定義にものすごくこだわられておられるようです。ただそのこだわりの方向性というのが明らかに私のそれと違う種類のものであると感じます。間違っていたら申し訳ありませんが、ウラックマさんは以前「入れ替わりが実現することを夢見ている」といった旨のことを書かれていました。

うちのサイトで言うところの定義にはそういう要素は一切含まれていません

私自身もそういう要素を考えることは当然ありますが、少なくともうちのサイトに定義として置いてあるものには含んでいません。そういう要素を含ませるのであればまた別にテキストを書きます。なので実現を意識した定義として考えるとおかしいところがある、と言われればそれは間違ってはいませんが、そういう事を語る土俵にはそもそも私は乗っていないことになります。


◎事実の認識の話

ウラックマさんのテキストから引用します。

そして、このサイトにおける「入れ替わり」の考察で一番疑問に感じられたのは「入れ替わり」が現実にありえない理由だ。「実際にあったという話は聞かない」とは、執筆者の知識や見聞した情報だけを元に、現実にはありえないと書かれているように思えてしまう。
(中略)
しかし、「入れ替わり」の中には技術的なものも含まれるし、そちらのほうが実現の可能性があるということを考えれば、この考えは片手落ちのように思えてならない。

なるほど自分は森羅万象のことを知っているわけではないですし、資料もろくに当たったわけでない一般人にすぎません。自分の経験だけで語るには確かによろしくはないですが、単に「見たこと無いから存在しない」と言ってるわけではないです。

世の中には人知を越えた現象やそういった能力を有したという人間が現れたという話が数多くあります。透視や千里眼といったいわゆる超能力などは特に有名でしょう。ただそれらは真偽がはっきりしない中でも様々な検証が行われたという話が伝わってきています。ましてや入れ替わり現象なんてものは各種作品のおかげで知名度はそこそこ高いしそういった実験が行われたならば耳目を集める話題であるし伝わってこないわけがないんです。しかしたまに怪しげな事件として語られるくらいで、あり得るかもしれない現象であるなら当然通るであろう文脈にまるで乗ってないんです
ましてや有史に限っても何十億という人類が存在したわけで、そんな面白現象があった・あり得たということがあったとしたら知りたがりの人類が記録に残しておかないわけがないんです。人類をなめちゃいけません。そういう体験則を基に存在しないとしました。

技術で可能にする「入れ替わり」はどうなんだと言われるとそりゃ定義に含まれると思いますが、八谷和彦氏やカロリンスカ研究所だって入れ替わりを現時点で実現したわけではない(というかこれはそういう実験ではない)。漫画に出てくるようにスイッチ一つで入れ替わっちゃうモノとは程遠い代物です。理屈で説明つかなくても現実に「入れ替わり」が起きてるならウラックマさんが言うところの「定義」するだけの意味があるでしょう。でも今現時点で街中でサラリーマンと女子高生がぶつかっても入れ替わったりしない。それはもう存在しないと同義です。

ぶっちゃけますと定義を突き詰めることに興味がないのです。
自分にとって定義というものは作品の中で作者という神が「階段から同時に落ちたら入れ替わります。」と決めるだけで全く問題ない程度のものです。理屈は必要ありません。ドラえもんの「入れ替えロープ」がどういう理屈で出来ているかなんて微塵も考えたことがありません。うちのサイトには管理人が考え症なために色々と書いてますが、本当のところは入れ替わり状態になってさえいればなんでもいいんです。

また引用します。

「入れ替わりマニアックス」の作品リストには、後で「入れ替わった」ことが夢オチだとわかる設定の作品(たとえば、『あべこべ物語』や『ひみつのアッコちゃん』の一エピソード「三つのねがいのまき」)も含まれているので、その基準は意外に厳格ではないのだろう。

この部分などが考え方の違いが明確にわかると思います。夢オチは確かに「実存をひっくり返す」代物ですが、入れ替わりで描かれる要素は夢の中ではきちんと成立しているので問題ないのです。うちのサイトは入れ替わりの「物語」を言及しています。「実存」の成立は必要ありません。


◎実現を目指すなら取るべき方向

喩え話をします。「人が空を飛びたい」と考えたとして

(1)人は単体では空を飛べない
(2)では技術を駆使し空を飛ぶものを作って人はそれに乗ろう

というのが自然な流れと私は考えます。この(1)である事実の認識を否定したら話が始まりません。そこは揉めるポイントですらありません。「崖から落下したとしても対空時間が2秒を超えればそれは空を飛んだと言えるのではないか」とか言ってもしょうがないのです。そんなの飛んだと言えません。

「現在ある技術の延長で入れ替わりが実現できないか」というのは思考実験としてすごく面白いテーマです。入れ替わりそのものでない場合もありますが、それが実現したに近いものが描かれている作品もあるんです。その点を語ろうと思えば語れます。こういう命題が上がったとしたなら上の例でいうと(2)の話をしたいのです自分は。しかしウラックマさんは延々と(1)にこだわられておられる。

うちのサイトで扱う作品の定義で「○○の作品で描かれたような場合も該当としていいのではないか」みたいな話ならともかく「(実現も視野に含めて)入れ替わりはこう定義されるべき」という話は自分は乗ることはないと考えてもらって構いません。


◎最後に

うちのサイトは科学や医療技術という方向とはまるで無縁です。目指しているのはサブカルチャーです。それなりに知名度はあるが他の誰もまとめない同じタイプの物語を蒐集し楽しむためのサイトです。うちのサイトの定義はそのサブカルの中での位置付けを表そうとして書いたものです。

「入れ替わり」を現在の技術の延長で実現したものを描いた作品のことを知りたかったら聞いてください。喜んでそういう話をしますよ。


posted by クロエ at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月29日

アニメ『ココロコネクト』第3話「ジョバーとローブロー」


テレビアニメ 『ココロコネクト』公式サイト
ヒトランダム編 第3話「ジョバーとローブロー」




次第に人格入れ替わりに慣れてきた太一たちだが、それと同時にお互いの内面に気付き始める。ある日の放課後、これまで何度か唯と入れ替わった青木の指摘により、彼女のあるトラウマが露呈されてしまう。隠し続けてきた内心を知られた唯は激しく動揺し、部室を飛び出していく。唯の気持ちを察することができなかったと落胆する青木。一方、太一は唯をどうにかして救えないかと考える。 (公式サイトから引用)

今回も見所を取り上げていこうと思います。この第3話は入れ替わりというギミックという意味では恐らく一番面白いところだと思います。




前回はギャグっぽい引きで終わったけど、稲葉姫子は頭でっかちで言い方に棘があって言葉も無駄に難しいものを使う、はっきり言ってめんどくさいキャラなんですけど、この神経質キャラを演じるとしたら沢城みゆきしかいないなーと思います。
言ってることは色んな要素を含みますが、その中でも「入れ替わりが実際に起きたら単なるギャグで済むわけねーだろが」的な話でもあるわけです。これも意外と他作品で追求されてない部分。他人が自分として振る舞うことを真面目に考えたら怖くなりますよね。




ヒトランダム編で一番TSFギャグっぽく色々と妄想が湧く素晴らしいシーン「女性陣に入れ替わった男性陣が女の子として遊ぶ」というもの。どんな男でも「女になりたい」までいかないまでも「女が持っている文化を体験してみたい」的なものが大なり小なりあると思うんですね。そういうのを具現化したシーンなわけですよ。『ココロコネクト』は文研部5人の物語なので他に女の子として振舞わなければいけないシーンがないのが残念ですがこれはこれで良いものだ。




唯の男性恐怖症の流れを受けて突然唯と入れ替わるシーン。原作ではそこまで意識してなかったんですけど、絵で見るといいなあと思ったシーンで、いきなり踏み込んじゃいけない場面に放り込まれた感が強くてハッとしました。入れ替わる現象は対象者に肉体の強さなどの条件を問わずいきなり行われるのも特徴です。




入れ替わった状態で唯の悩みを聞くシーン。この作品はキャラクターの真剣な悩みを話すシーンは元の体になっていることが多いんですけど、ここは入れ替わった状態で行われます。入れ替わった当人同士で会話するシーンが好きなので満足満足。




で、唯の悩みへの回答がこれです。金的攻撃
純粋にアイデアが良かったですね。女性になった男性が生理の苦しみを知るみたいなのは他作品で少なくないんですけど、男性になった女性が男性ならではの痛みを知るというのは中々ないです。これ自体のインパクトも大きい。

第3話で描かれた部分はアイデアで面白い部分なので、この話で面白いと感じた人は多かったんじゃないかなーと思います。各人が持つ悩みというのも実はそこまで重いものではないんですね。個人的には感情移入できるラインまで落とし込んでるとは思うんですけど。

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2012年07月22日

アニメ『ココロコネクト』第2話「なかなか面白い人間達」

テレビアニメ 『ココロコネクト』公式サイト
ヒトランダム編 第2話「なかなか面白い人間達」




文研部の5人の間で、人格入れ替わりが次々と発生するようになった。唯と入れ替わった太一は身を隠すために女子トイレに駆け込むが、やましい目的ではないかと唯から疑われてしまう。そんな困った事態の連続に、困り果てる5人。そんなとき、彼らの前に<ふうせんかずら>と名乗る存在が現れる。 (公式サイトから引用)

今回のエピソード分で原作との差異を比べつつ、この第2話は見どころも結構多いのでいくつか言及してみます。




太一と唯の入れ替わりシーン。原作ではどちらかといえば「入れ替わり期間が短かった例」という感じのシーンであって、唯(太一)がトイレに入るとこまでいかないんですけど、トイレの男女を間違ってかつ「お前トイレで何しようとしてた」的なドタバタに上手く変更してます。いい修正。




ふうせんかずらと初接触のシーン。アニメ『ラムネ&40炎』の該当エピソードでも「なんで入れ替えたりするのかって?そりゃ面白いからだ。」な感じの台詞がありましたが、ここらへん作者の本音も言わせてるのかなーと思います(笑)。まあ実際何か壮大な実験みたいな理由よりいたずら感覚で人をおもちゃにするほうがゾッとするというとこもあるでしょう。
原作では唯が投げ飛ばされた後、5人全員に入れ替わりが発生してしまってふうせんかずらを追いかけられないという描写もあったけどそこはカット。まあなくてもいいかな。




青木と入れ替わった伊織のシーン。川面真也監督は『ジャイアニズム』vol.3のインタビューで「入れ替わる際にわかりやすい演出はいれない」ということを言ってましたが、実際変わったのは口調や性格でわかるようになっています。そしてそうなる可能性があることは太一たちも知っているのでそういうもんだと受け入れる。日常と非日常が地続きで繋がってる感が良いです。




伊織が語るアイデンティティの話。人間は何をもってその人物がその人物であると言えるのか。これは伊織が抱える悩みにも繋がる部分ですが、入れ替わり作品は世の中に多いけどこの部分に言及している作品ってほとんどないんですよ!いや本当に。深くて面白いテーマだと思うんだけどなあ。よく入れ替わり作品を見た人の感想で「入れ替わりネタなんて散々やりつくされたネタだろ」というのを見かけますがむしろ逆です。全然掘り下げられていない題材ですね。




クラスの係に立候補しようとする太一のシーン。これはアニメの演出が光りますね。流れはまったく自然なのに発生している異常事態。ちゃんとここまであらすじを見ていて先述した「入れ替わりに演出を入れない」を理解していれば、説明なんかなくても“絵”で何が起きたか理解できます。

この第2話では“入れ替わりの作品におけるポジション”が判明したわけです。「謎の存在・ふうせんかずらによって仕掛けられた超常現象」。ふうせんかずらは人間を超越した存在として描かれています。人間が台風が来るとわかっても台風自体を打ち消そうなんて思わずどうやり過ごすかを考えるのと同じ。このポジションはキャラクターたちが現象そのものへの探求・元に戻る(この作品の場合は現象が収まる)ための解明努力を描かなくて済むので、原作を最初に読んだ時も上手いなーと思ったりしたものです。

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2012年07月15日

アニメ『ココロコネクト』第1話「気づいた時には始まっていたという話」

テレビアニメ 『ココロコネクト』公式サイト
ヒトランダム編 第1話「気づいた時には始まっていたという話」



八重樫太一たち5人の部員が所属する私立山星高校の文化研究部(=文研部)の部室は、その日もいつものように他愛のない会話で時間が過ぎていくはずだった。しかし前日の夜、桐山 唯と青木義文の間で、お互いの体と人格が入れ替わっていたことが発覚する。2人からそのことを打ち明けられた太一、部長の永瀬伊織、副部長の稲葉姫子はにわかには信じられずにいたが、それから間もなく、今度は伊織と○○の体が入れ替わってしまって…!?
(公式サイトから引用)

ついに「入れ替わり」というものをメインテーマに据えたテレビアニメが開始になりました!といっても最初のヒトランダム編が、ではありますが。まずアニオタとして語りますと制作のシルバーリンクは心理描写等の演出に定評があるところ。若干作画に締りがないところもあるのですが、数ある制作会社の中ではかなり相性がいいとこを引けたと言えます。またエンターブレイン系列会社が全力で応援(広告)する形になっており(原作がファミ通文庫なので)今期開始アニメの中では相当に露出度が高くなってますね。

そしてアニメの第1話。原作にはなかった各人の家庭の様子が描写として追加されていたり、各シーン毎の膨らまし方や省略の仕方が上手くどこを見せていくかが作り手の方で明確な意思として持っているのが分かります。
あとはアニメならではの絵があるゆえの説得力。

しっかり揉んでます

動画でこのシーン見たかったですよね!(*^ー゚)b
ストーリーは原作そのままなのでその点ではあまりないのですが、個人的に印象に残ってるのが伊織の「いや〜、これがなってみると『あ、え、そうなんだ〜』って感じなんだってば」という部分。この作品の入れ替わりに対する距離感ってこれだと思うんです。いい意味で冷静というか、よく入れ替わり作品は「一発アイデア」「ネタがない時の逃げ」なんて揶揄されますがそこだけで成り立ってる作品ではないですね。

入れ替わりというジャンル的に言及するなら、うちのサイトを見に来るような人はともかく一般的には入れ替わりものから想像するストーリーは『転校生』のそれで止まっていると言えます。その点、この作品は「入れ替わりが固定でない」「入れ替わりというものに対し冷静に、かつこの事象が各人に対してどういう意味を持つのか」といったアプローチがあったりします。そういう作品自体は結構あるのですが、テレビアニメというかなり広い範囲に訴えかけるメディアで展開されているという点で意義が非常に大きいのです。

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2012年04月04日

サイト開設8周年になりました


本日2012年4月4日で当サイト「入れ替わりマニアックス」は8周年になりました。

昨年2011年は10年近くに渡って連載された『僕と彼女の×××』の連載が終了したと思えば、2012年になって週刊少年マガジンというメジャー誌で『山田くんと7人の魔女』が始まるなど、これはちょっとした節目を感じさせる出来事でした。
2012年は大きな年になりそうだという予感があります。該当作品の数で言えば例年とそう違うわけでもないのですが、『山田くんと7人の魔女』も150万部の週刊少年マガジン掲載、『ココロコネクト』のテレビアニメ化も予定されており、いずれも不特定多数の目に触れる大メディアで入れ替わり作品が展開されている。なんとも嬉しいことです。 入れ替わり作品というのも単なるアイデアを越えて“ジャンル”として根付いたというのを実感させてくれる出来事だと思います。

私自身はサイト更新にかけられる時間が減ってしまって情報サイトを標榜する立場としては情けない限りです。まあ一生ものの趣味なので、間隔が空くことはあっても止まることはないようにしたいとは思っています。新しいネットの文化が生まれればその都度取り入れて面白くしていければいいかなーと。

ここ最近考えるようになったのは自分が時間をかけているこの趣味の特殊性についてですね。自分は共通項が多いこともありTSFサイトによくアンテナを伸ばしているのですが、自分が何が好きかを突き詰めるとTSFが大前提かというと必ずしもそんなこともなかったりします。自分も狭い世界の中でもさらに狭いとこにいくような性格ですが、某フォーラムの議論を見ていて自分に限らず狭い趣味を持つと自負する者同士ですら意見をまとめるのが難しい状況があるように感じました。

そこらへんいつか文章にきちんとまとめたいくらいには思っているのですが、中々時間が作れなくて四苦八苦といった感じです。こっそり進めている案件もそろそろ陽の目を見たらいいなあと思いつつ、9年目もまたよろしくお願いいたします。


この8年目で貴重な情報提供・協力をしていただきました
匿名希望(1号)さん、みのむーさん、ほだれ酒さん、ミチコさん、ティーさん、阪南さん、帰宅部さん、Tarotaさん、匿名28号さん、uudさん、じゅんちゃんさん、チャンネルくんさん、おさん、久須美ちゃんさん、にゃあさん、通りすがりさん、uraさん、UITTG BABY LOVEさん、飛鳥さん、とくめいさん、かみきたさん、いけさんさん、匿名さん、はんが〜ねこさん、こんさん、紅珠さん、いいさん、沢城さん、spaceさん、SGさん、スガリさん
はあらためて感謝いたします。おかげさまでサイトがとても充実したものになったと思います。いくつか反応できていなくてすいません。まだまだサイトに反映されてないものも多数あります。掲示板のログは取っていますので少しずつでもしっかり反映していきたいと思います。
ありがとうございました。m(_ _)m

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2012年03月31日

『山田くんと7人の魔女』第2〜4話


少し時間が経ってしまったのですけど遅れてでも取り上げるべきだと思いましたので。

週刊少年マガジン 第13号から第15号 掲載
『山田くんと7人の魔女』(著者:吉河美希
紹介ページ 紹介記事
第2話〜第4話

元に戻った山田とうららは再度キスをし、キスをすることでお互いに入れ替わることを確認した。退学がかかった追試が迫っていたことを思い出した山田はこの能力を使ってうららに代わりに追試を受けてもらうことに。そしてうららの代わり体育の授業を受けようとしていたところ着替えを盗撮されたが得意の喧嘩で盗撮犯を捕まえた。山田は無事試験をクリアしうららはそのことで人気者になったのだった。(第2話)

▼あっさりと受け入れるうらら



お互いの生活を体験し生活が楽しくなった山田とうららはその日も入れ替わっていた。そんな山田たちに目をつけた生徒会副会長の宮村はうららの体の山田を連れ出し、山田がうららと入れ替わっていることを見破ってしまう。そんな山田に宮村はうららが大学へ進学しない理由を探ってほしいという。後に本人が言うには、学校が嫌いで勉強するだけなら進学する必要がないとのことだった。しかし山田の存在で考えを改めたというのだ。(第3・4話)

▼第3話の扉絵。いいですこの構図。



2話で入れ替わりのルールの一部が判明する。“キスをするだけで入れ替わり、かつ元に戻ることが出来る”。「年頃の男女がキスする」というのと「異性と体を入れ替えるのを受け入れる」というのは普通なら(特に少女にとって)相当にハードルが高いことなんだけど、白石うららの“良く言えば”ミステリアスなキャラクター性によってあっさり成し遂げてしまう。この点普通の女の子だと嫌がって中々入れ替わらないことが予想されるわけで、それよりかは理屈より先にガンガン入れ替わってくれるこの展開は熱く支持したい。

映画『転校生』では一度入れ替わったら物語の最後まで元に戻ることは出来なかったが、この作品はキャラクターらの自分の意思によって入れ替わりを行うタイプ。いつでも元に戻れるというのは入れ替わり状態の緊張を薄くする点こそあるが、筆者の持論としてコメディ要素多めのシリーズ作品ではこちらの方が向いていると思う。

固定するタイプでは「元に戻ること」が物語の終着点になるのが普通で描き方によっては「別の人間として生きなければならない」という負の面が強調されることもあり扱いが難しいのだが、任意タイプでは「入れ替わったことによって何をするか」をエピソードごとに変えることが出来る。(実際それをやってバラエティあふれるエピソードを数多く作った作品が『へんしん!ポンポコ玉』で、興味ある方はオススメです。はい。)入れ替わらなければ出来ない何かを設定するのは大変だけど是非頑張ってほしいです。

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2012年02月23日

新連載!『山田くんと7人の魔女』第1話


週刊少年マガジン 第12号 掲載
『山田くんと7人の魔女』(著者:吉河美希
紹介ページ 紹介記事
第1話「してみましょう。」

市立の進学校に通う山田竜は遅刻早退を繰り返し成績も悪い問題児。一方の白石うららは美人で優等生。そんなある日2人は共に階段を落ちてそのショックで入れ替わってしまう。うららの体になって戸惑う竜だったが、竜になったうららは冷静にクラスで授業を受けていた。竜はうららと過ごすうちに美人としての苦労や優等生としていじめの対象になっていることを知りなんとかしようとするのだが。


王道展開素晴らしい!
作品のタイトルに「魔女」なんてついているので入れ替わるきっかけは魔法とかだったりするのかなと思っていたら普通に階段落ちだったという。作品が始まってから入れ替わるまでが結構早かったけど、少年漫画らしく問題を少し解決しつつ相互理解等きっちり描いておりなんともソツがない。

また入れ替わりものを描くなら絵として押さえておいてほしいとこをきちんと押さえており

▼姿見で自分の姿を確認


▼健全な男子だったら確認するよね


といった具合。
最近は少年誌掲載作品でもこういうベタな絵は少なめなので素直に嬉しい。

そんな中でも「女性のジメジメしたいじめ」や「男性が思い描く女性ならではの仕草は実際と全然違ってる」といった描写は女性作家ならではの要素といえる。入れ替わりが元に戻る方法としてキスというのも女性作家がよく描くもので少年漫画ではあんまりないんだけど、ロマンチックで自分は結構好きですよ。

今回のエピソードは第1話というより読み切りのように単体で収まるような感じになっており、今後がどう転ぶのか良くも悪くも全然予想がつかない。この作品における入れ替わりのルールの詳細もまだ明らかになっていないけどそこは次回以降だろう。
紹介の記事では入れ替わり要素を全面に押しているのだけど、作品タイトルや連載作品であることを考えると入れ替わり要素はあっても扱いは少なくなっていく予感も少し。

なんにせよ週刊少年マガジンという超メジャーな雑誌にここまで堂々とした入れ替わり作品が載るのはなんともめでたい!がっつり応援させていただきます。

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2011年12月09日

『いつか天魔の黒ウサギ』第13話




『いつか天魔の黒ウサギ』公式サイト
文庫第9巻 限定版付属DVD [Amazon] 収録
アニメ 第13話「心移りの登校日〜すくーる・あてんだんす・でぃ〜」
紹介インタビュー記事

ある日の宮阪高校生徒会室、喉が乾いていた美雷は黒守が用意した怪しい薬を一気に飲み干してしまう。そして生徒会室の外に出た美雷は大兎とぶつかってしまい2人は入れ替わってしまった。黒守が用意した薬は軍が開発した魔術薬品のプロトタイプで人格転移薬だったのだ。その後も美雷の人格を持った体が誰かとぶつかる度に入れ替わってしまって…。





これは素晴らしい出来!
今回は言うならば番外編だが、本編はぶっちゃけ独りよがりだったのに比べてこれは相当はっちゃけてるー! これはアニオタ的感想だけどこんな話が出来るなら本編の時にもやってほしかった。複数の人間での入れ替わりでごちゃごちゃしやすいが、画像を見てもらえばわかると思うけどアイコン表示式を採用していて現在誰が誰かがわかるようになっている。これは親切。この適度な男女比と少々ネジの外れた登場人物と恋愛模様が混ざったことで生まれるカオス感がたまらない。入れ替わりエピソードの真骨頂といってもいい。オチは投げっぱだがそこはいい意味で番外編なのであり。自分的には4000円出した価値はありましたですばい。大変満足。

またこの入れ替わりタイプだが、単なる複数入れ替わりではなく「辻斬り式」(筆者命名)となっている。(TSFネット小説に通じた人なら「鳴鯛くん式」といった方がわかりやすいだろうか)えーつまり「入れ替わり能力を持っているのは一人だけでその人物がどんどん入れ替わると周りは玉突き状に入れ替わりが起きてしまい、かつ入れ替わり犠牲者は自力では戻れない」というタイプである。

今までこのタイプがないわけじゃなかったが(『ドラゴンボール』のギニューとか描かれてないけどこの背景はあったはず)、アニメでこの部分メインで描いたのは初めてかも。海外ネット小説でもこのタイプはあったと思うけど商業作品ではほとんどないわけですよ。面白くて全然開拓されてないタイプなのでもっと商業ラインで見たいすなあ。世の中の作家様方この手の話書いてみません?

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2011年10月24日

新連載!『オレとあたしの彼氏サマ』第1話





角川書店 月刊ASUKA 12月号 [Amazon] 掲載
『オレとあたしの彼氏サマ』(著者:梶山ミカ
紹介ページ
第1話 試し読みページ

高校生の男女の双子・花叢蝶子(はなむらちょうこ)と颯(はやて)。恋に恋する少女である蝶子はその日、野球部で人気者の月夜野一(つきよのはじめ)に告白をし受け入れてもらったのだ。しかし一は他の女子にも人気があり嫉妬に駆られた女子に迫られることを心配した颯は蝶子に詰め寄ったところ2人は階段から転げ落ちそのショックで入れ替わってしまった。一と付き合うことが気に入らない颯は一とのデートで嫌われるように振る舞うのだが。





待望の入れ替わりものの新連載です。少女漫画ものの、というか双子の入れ替わりものって2人の距離が近すぎるのかあんまり入れ替わった後のギャップが少なくてしっくりこないことが多いんですけど、これはかなり王道の男女入れ替わりものしてていいですね。デートに自分の代わりに行ってもらわないといけないけど、上手くいったらいったで面白くない蝶子の心中たるやいかばかりのものか。

でもタイトルからするとこの入れ替わりは一にはバレる展開な気がします。連載となると飽きさせずに続けるには入れ替わりは難しい題材だけど、これから楽しませてほしいですねえ。

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2011年08月04日

『僕と彼女の×××』第61話


マッグガーデン 月刊コミックブレイド アヴァルス 7月号 [Amazon] 掲載
『僕と彼女の×××』(著者:森永あい)(著者:森永あい)
第61話

会話を椎名に会話を聞かれてしまったあきらと菜々子。しかし椎名は菜々子に対して「上原くん」と話しかける。椎名は元に戻っている今の状態を二人が入れ替わっていると勘違いしたのだった。そして瞬時の判断で椎名の思い込みを肯定し“そういうこと”にしてしまう菜々子。その場に合流した千本木はあきらに対して「もう指輪とネックレスは処分してくれ」と告げるのだった。





椎名は以前入れ替わった二人を見て「まるで二人が入れ替わったみたい」という発言をしているわけで、前回のラスト今までの疑念が確信に変わったとばかり思っていた。ところが椎名は今の状態こそが入れ替わっているものだと思ってしまったわけだ。この展開一見ツッコミどころがあるように思えるけど

「椎名にはあきらとの接点は入れ替わり前はないに等しかった」
「あきら(菜々子)との付き合いの方が圧倒的に長くあきら(菜々子)こそが椎名にとってのあきらと言える」
「菜々子(あきら)は千本木と恋をしたことで女の子らしくなってきたのも割と納得がいく」

以上の点からそう思ってしまうだけの背景を想像することは可能だ。

前回のラストを読んだ時点からこれは結構揉める展開かもわからんね、と思ってただけに良くも悪くも裏切られた感じ。この展開ってのは椎名の天然ぶりを物語るだけじゃなくて、今や入れ替わった状態こそがあきらにまつわる人たちにとって望まれる状態なんだ、とあきらが改めて思い知る流れ。あきらも入れ替わりのことを両親に告白しようとしていたし、揉めてでも全てを明らかにして受け入れてもらうってのも選択肢としてはあったと思う。

次回が最終回であるにも関わらずあきらの態度ははっきりしていない。「また入れ替わった状態になるかどうか」という葛藤は他の作品には見られないものなので、これはこれでまた面白い展開になったなあとは思う。まあ今まで入れ替わりを発生させたいと思っても中々起こせない展開が続いてきたのにそう簡単に上手くいくかな?という面白展開に期待を残しつつ次回を待ちます。

posted by クロエ at 12:53| Comment(0) | TrackBack(1) | コミック作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする